「ありがとう」って言われたとき、どんなふうに返していますか？
ちょっとした日常の会話から、ビジネスの場面、LINEやSNSまで…「ありがとう」の返し方って、意外と悩むものですよね。
もしかして、いつも「いえいえ」って返していますか？それって、シーンによっては失礼かもしれませんね。
「気の利いた返しをしたい」
「丁寧に受け止めたい」
「でも堅苦しくなりすぎたくない」
──そんな気持ち、わたしもすごくよくわかります。
この記事では、シチュエーション別に「ありがとう」に対する返し方をわかりやすくご紹介します。
自然体で、でも心を込めた一言を返せたら、あなたの印象はもっとやわらかく、あたたかくなりますよ。
すぐに使えるフレーズもたっぷりご紹介しているので、ぜひ読み進めてみてください。
カジュアルな日常での「ありがとう」への返し方
日常の中でふと「ありがとう」と言われる瞬間って、意外とたくさんありますよね。
ドアを押さえてあげたとき、ちょっとした荷物を持ってあげたとき、コンビニやカフェでのちょっとした気づかいに対してなど、相手が何気なく感謝の言葉をくれる場面って、実はとても大事な“人間関係の潤滑油”だったりします。
そんなとき、照れずに自然体で返せると、相手に安心感やあたたかさを与えられます。
たとえば、シンプルに「いえいえ〜」とか「気にしないで！」という返しは定番で使いやすいです。
「全然いいよ！」とか「そんなの当たり前でしょ〜」といった軽めのフレーズも、友人や同僚との距離をぐっと近づけてくれます。
また、ちょっとひねりを加えたい場合は、「え？感謝されるほどのことかな？（笑）」とか「そんなに感謝されると照れる〜」と、少しおどけたような返し方もおすすめです。
関西風の「なんのなんの〜」とか「そんなこと言うたら調子乗るで？」なんてユーモアを交えた返しも、その場の空気をやわらかくしてくれます。
そして意外と効果的なのが、「こちらこそ、ありがとう」と返すスタイル。
これは、相手の感謝の気持ちをそのまま素直に受け取りつつ、自分も感謝していることを伝える、すごく優しい返し方です。
相手との関係性が対等であることを示すことができて、何気ない言葉のキャッチボールがより深みのあるものになります。
要するに、カジュアルな返しのポイントは「構えないこと」と「自分らしくあること」。
ちょっと気の利いた返事ができるだけで、会話の印象ってぐっと良くなるものです。
あなた自身の言葉で返すことが、何よりも一番、心に届きます。
ビジネスシーンでの丁寧な返し方
ビジネスの場で「ありがとう」と言われたとき、その返し方には社会人としての品格があらわれます。
立場や関係性によって選ぶ言葉は変わりますが、どのケースでも共通して大切なのは、「相手の感謝を丁寧に受け止める姿勢」と「謙虚さ」です。
まず基本となるのが、「とんでもないです」「お役に立てて光栄です」といった、控えめながらも誠意が伝わるフレーズ。
上司や取引先の方に対しては、敬意をしっかり表すこのような言い回しが安心です。
もう少し柔らかくしたい場合は、「ご丁寧にありがとうございます」「こちらこそ、いつもお世話になっております」など、相手の言葉に感謝で返すパターンもよく使われます。
これは上下関係を意識しすぎず、対等な信頼関係を築いていくうえでも有効です。
また、「少しでもお力になれたなら幸いです」「何かあればいつでもお申し付けください」といった“＋αの気づかい”を添えると、仕事に対する前向きな姿勢や協力的な態度がしっかり伝わります。
言葉の奥に「信頼してもらいたい」「役に立ちたい」という思いがこもっていると、相手にも伝わるものなんですよね。
メールなど文面でやりとりする場合は、話し言葉よりもややかしこまった表現を心がけたいところです。
たとえば「御礼を頂戴し、恐縮しております」「今後とも精進してまいります」など、丁寧な文章で締めくくると、印象がグッと引き締まります。
ただし、過度に形式ばってしまうと「距離があるな」と思われてしまうこともあるので注意。
自分の言葉で誠実に返すことが、結果的にもっとも“丁寧”な対応になることも多いんです。
ビジネスのやりとりでは、感謝を受け取る態度が信頼につながります。
「ありがとう」と言われたときこそ、人間力を試されるチャンス。スマートで、あたたかい返し方を意識していきたいですね。
親しい人とのあたたかいやりとり
家族、親友、恋人──そんな親しい人との間で交わされる「ありがとう」には、言葉以上の感情が込められていることが多いですよね。
だからこそ、返し方にも少しだけ気持ちを添えることで、相手との関係がより深まり、お互いの心がふんわりと温かくなります。
たとえば、恋人から「ありがとう」と言われたとき。
少し照れくさくても、「うれしいこと言ってくれるじゃん」「言ってもらえると、すごく幸せだな」なんて返せば、愛情がじんわり伝わります。
さらに、「もっと頼っていいよ」と一言加えれば、思いやりと包容力も一緒に届けられます。
親友や長年の友達との会話では、「こちらこそありがとね！」や「いつも助けられてばっかりだし！」と、相手の存在そのものに感謝する言い方が効果的。
軽く冗談っぽく「え、今さら？もっと感謝して（笑）」なんて返すのも、その関係性ならではの空気をつくります。
家族とのやりとりでは、照れくささから「ありがとう」をスルーしがち。
でも、だからこそ返し方ひとつで空気が変わるんです。
「どういたしまして。たまにはね！」とか「お互いさまやん」といった、肩ひじ張らない言葉が、日常にあたたかさを添えます。
なかには「言ってもらえると、ちょっと泣きそう…」なんて返す人もいて、それもすごく素敵だと思います。
親しい人への返答に正解はありません。
ただ、「ありがとう」の裏にある“あなたの気持ちを大切に思ってるよ”というメッセージを、どんな形でも伝えようとする気持ちこそが、一番大事なことですね。
返す言葉に悩んだときは、難しく考えすぎず、心が動いたままの言葉を選んでみてください。
それが一番、あなたらしい“あたたかさ”になります。
目上の人や上司へのスマートな返し方
目上の人や上司に「ありがとう」と言われたとき、多くの人が「どう返せばいいのか…」と一瞬迷うものです。
フランクすぎると失礼になりそうだし、かしこまりすぎると距離ができてしまう。
ちょうど良い“丁寧さと自然さのバランス”が求められる、ちょっと難しい場面ですよね。
まず基本の返しとしてよく使われるのが、「とんでもないことでございます」「お力になれて光栄です」といった敬意をしっかり表した言葉。
これは、ビジネスマナーとしても安心感のあるフレーズで、どんな場面でも使いやすい定番です。
もう少し自然体に寄せたい場合は、「こちらこそ、ありがとうございます」や「ご丁寧にありがとうございます」といった、謙虚な姿勢を保ちながら相手の言葉を受け止める返しも◎。
一方通行の「感謝されっぱなし」ではなく、相手に敬意を返すかたちになるので、とてもバランスがよくなります。
さらに印象を良くしたい場合には、「いつも学ばせていただいております」や「少しでもお役に立てていれば幸いです」といったフレーズもおすすめ。
これらは、感謝の気持ちを丁寧に受け止めながら、同時に自分の姿勢を謙虚に伝えられる、非常に“気が利いた”返し方です。
メールなど文書の場合は、もう一段階フォーマルさを加えて、「お言葉をいただき、恐縮しております」「貴重な機会をいただき感謝申し上げます」などを使うと、さらに印象が洗練されます。
逆に、避けたいのは「いえいえ〜」「全然大丈夫です」など、くだけすぎた返し。
フレンドリーさはときに誤解を生むことがあるので、特に最初のうちは控えめな敬語を意識しましょう。
大切なのは、相手の感謝にきちんと向き合い、「感謝されて終わり」ではなく、「それに応える」という姿勢を言葉に込めること。その積み重ねが、信頼や評価へとつながっていきます。
SNSやLINEなど文字での返し方
「ありがとう」と言われたとき、直接会っているわけじゃない文字のやりとり──LINEやSNSのDM、コメントなどでは、声のトーンや表情が見えない分、返し方にちょっと気を遣う場面も多いですよね。
だからこそ、文字だけでも気持ちが伝わるように、表現や言葉選びにひと工夫が必要です。
まず、もっともシンプルで万能なのが「どういたしまして😊」「気にしないでね！」といった、絵文字や顔文字を使った返し。
これは相手に安心感を与える効果があり、文章だけでは硬くなりがちな印象を和らげてくれます。
スタンプで返すだけでもOKですが、一言添えるだけで「ちゃんと読んでくれてるんだな」という信頼感が生まれます。
また、相手との関係性が深い場合には、「そんなふうに言ってもらえて、ちょっと元気出たよ」とか「〇〇にそう言ってもらえると嬉しすぎる…！」と感情を込めた表現が効果的。
文章だからこそ、照れずに気持ちを表現しやすいのも文字コミュニケーションの良さですね。
SNSのコメント欄やDMなどでは、「コメントありがとうございます！本当に励みになります」「メッセージうれしかったです、これからもよろしくお願いします」といった少しフォーマル寄りの表現も適しています。
特に相手がフォロワーやあまり親しくない人の場合は、カジュアルすぎない言葉選びを心がけましょう。
注意したいのは、テンプレっぽい返しや、絵文字・スタンプの多用です。
あまりにも反応が淡白だったり、「ありがとー！」だけで済ませてしまうと、相手によっては「流されたな…」と感じてしまうことも。
逆に、顔文字を使いすぎると幼く見える場合もあるので、シチュエーションや相手の年齢・テンションに合わせたバランスが大事です。
つまり、文字での返しは「声の代わりになる言葉選び」がカギ。
やさしさや感謝が伝わる表現を意識するだけで、文章だけのやりとりでもしっかりと心が届きます。
あなたらしい言葉で、ぜひ気持ちのキャッチボールを楽しんでください。
ちょっと照れくさいときの返し方アイデア
誰かから「ありがとう」とまっすぐ言われたとき、それが予想外に心に響いたり、自分の思った以上に感謝されたりすると、なんだか少し照れくさい気持ちになりますよね。
とくに、自分では大したことをしたつもりがなかったときや、相手の表情が真剣だったときなんかは、「どう返せばいいの？」とドギマギしてしまうこともあると思います。
そんなときは、無理にかしこまった言葉で返す必要はありません。
むしろ、照れくさい気持ちをそのまま言葉にしてしまうのが、いちばん自然であたたかいやりとりになります。
たとえば、「そんな…ちょっと褒めすぎじゃない？（笑）」とか「急にそんなふうに言われると照れるな〜」といった返しは、等身大の自分の反応を表現できる素敵な一言です。
また、「ありがとうって言ってもらえると、じんわり嬉しくなるね」と返すことで、素直な気持ちを優しいトーンで伝えることもできます。
恋人や家族、親しい友人からの「ありがとう」に対しては、「も〜、感謝されるほどのことしてないし（笑）」とか「言われると、なんかこっちが照れるな〜」なんて、少し照れ笑い混じりの表現が、空気をふわっとあたたかくしてくれます。
また、「そんなふうに言ってもらえて、がんばってよかったな」や「あなたにそう言ってもらえるのが、いちばん嬉しいかも」といったフレーズも、自分の内面をさりげなく表現できておすすめ。
心のやりとりがぐっと深まる瞬間になります。
ポイントは、照れくささを“隠さず、和ませる”方向に持っていくこと。
気持ちをあえてオープンにすることで、相手も「言ってよかったな」と感じてくれますね。
完璧な返しよりも、“あなたらしい返し”が、一番心に残るものです。
まとめ：「ありがとう」の返し方で、もっとやさしい会話を
「ありがとう」にどう返すか──それはたった一言のやりとりのようでいて、実はその人の人柄や心遣いがにじみ出る、大切な瞬間です。
カジュアルな日常の中でも、ビジネスの厳かな場でも、あるいは親しい人とのプライベートな時間でも…その場に合った返し方を選ぶことで、会話はもっとやさしく、温かくなります。
今回ご紹介したように、「ありがとう」に対する返し方には正解がひとつではありません。
状況や相手との関係性、あなた自身の性格によって、ぴったりな言葉は変わってきます。
でも共通して言えるのは、「ちゃんと受け取っていますよ」「あなたの言葉がうれしいです」という気持ちを、まっすぐ返そうとする姿勢が何よりも大切だということ。
丁寧に、時にユーモアを交えて、そして自分らしく。
「どういたしまして」だけじゃない、心のこもった返しができるようになると、きっと日々の会話がもっとあたたかく、もっと楽しくなっていきますよ。
ほんの一言で、あなたの印象は大きく変わります。
ぜひ、今日から“あなただけの素敵な返し方”を見つけてみてくださいね。
